11月23日(水)と迫るKONAMI Arcade Championship(KAC) IIDX決勝ラウンド。予選を勝ち抜いた関東で最も注目すべきプレイヤーの一人であるTANMENに話を聞いた。インタビュー時は2次予選期間の真っ最中だったため、予選中のリアルタイムな心境も話してもらった。

TANMEN
たんめん●現IIDX界における屈指のスコアラーであり、常に全国TOPのスコアと肉薄した争いを繰り広げる。特に、12分(3連符)で構成された高難易度曲では圧倒的な実力を誇り「ストライカー系男子」という異名を持つ。都内を活動圏とし、IIDX界を牽引している。Twitter:@tan_men_tan

1048(以下、1):特集 IIDX関東の現役プレイヤー代表としてTANMEN君、今日はよろしくお願いします。

TANMEN(以下、T):よろしくお願いします。

両者:こういうのは何だか不思議な感覚だね(笑)

1:それではまず、TANMEN君の音ゲー歴を教えてください。

T:簡単に年数で言ったら、IIDX11 REDの頃からになるので、もうかれこれ7年以上はやっていますね。やりはじめた時はまだ中学2年生とかでしたね。

1:もうそんなに経つのか~、でも結構そこら辺だよね、始めるのって。俺も中3からだったなあ。REDからということなのだけど、これまでに途中やらなかった期間というのはありますか?

T:あ~、「やらなかった」と判断するラインが中々難しいですけど、三か月くらいやらなかった期間が一度ありました。基本的にやりたくなったらやって、というようにして過ごしてきたので、まあ、あんまりキツキツに考えないで、やらなきゃいけないという考えはせずに自分のペースでやってきて、今があるという感じですね。

1:なるほど、自分にはっぱをかけてまでやる、ということはそこまでしないんですね。

T:そうですね、IIDX13 DistorteDくらいまでかな、それくらいまでは特に楽しめればいいや、といった感じでやっていましたね。ランカーとかそういったものに興味はあったのですけど、そこまで考えていなかった。

1:そこから上を狙い始める、スコアを狙い始めるようになったのはどういうタイミングで発生してきたのでしょうか?

T:ん~、なんだろうな(笑)元々最初はクリアさえできればいい、といった感じだったので、とにかくひたすら難しい曲を選んでは撃沈するクリア粘着の日々がずーっと続いていました。少なくともREDの頃は家庭用も含めてそうだった。

1:うんうん、誰しもまずは数ある曲をクリアするのに必死になる期間は存在する・・・。となると、REDで初めて一作品の期間中にどれくらいまでクリア面で成長していたのでしょうか?

T:まだその頃は、ギリギリ十段が取れた程度で、当時はAAや蠍火、☆12には手も足も出なかったですね。評価Bとかでスコア以前の話でした(笑)ただ、ある時期から並行してクリアとスコアの両方のバランスを取り始めたのは事実ですね。

1:自分のイメージだと、IIDX14 GOLDの時に突然凄いスコアを出してきたイメージがあるのですが、判定幅がそれまでより広く変化した事と、TANMEN君自身の急成長が重なったのか、本人として何か思い当たることはありますか?

T:ん~~~、当時はなにせ中学生でお金がなく、とにかくCS(家庭用)ありきの日々だったので、実際REDの頃も200円くらいあれば喜んでゲーセン行ってプレイとかしていましたね(笑)そんな感じだったので基本的にはとにかくCSで力をかなり蓄えていましたね、そういう意味ではCSでスコアを狙ってAC(ゲーセン)では出せないようなスコアを羅列したりはしていたので、ある意味GOLDでの判定改善の恩恵は受けていると言えますね。

1:GOLD以前からすでに実力の片鱗は家庭用の方であったということなんですね。

T:そういうことになりますね(笑)スコア狙いに関しては、最初は簡単な曲ばっかりやっていて。実はHAPPYSKYの頃もHYPER譜面とかで県別トップがいくつかあったんですよ。

1:(間髪入れずに)えっ、うそっ!!東京だよね?

T:ええもちろん(笑)。点数とかは覚えていないけど、Prince On a Star(H) とか Bad Boy(N)とか、Shine On(N)とか(笑)

1:それは知らなかった!でもそこら辺の曲のスコアを狙えるって、やっぱり才能を感じるよ、当時の判定でBad Boyは超ムズかった。

T:あでも、それで紐解いていくと、やっぱりその前後で上手い人の動画とかを結構見るようになっていたのが大きいかもしれません。やっぱりHELLさんの簡易系の動画や、YMG-Cさんの動画とか。YMG-CさんがShine Onの動画を出していて、あれが何故か自分の中で異様にツボに入って。なんかあれ位光ったらいいな~とか絶対楽しいだろうな~、とか。やっぱりShine On、今でもあの衝撃は本当に凄かったと思っていますね(笑)。その動画を目標に簡単系のスコア狙いをしつつ、かつAAやOne More Lovely等の当時最上級クラスの譜面を捌く練習もして、片方一辺倒にはならないようにはしていました。

1:なるほど、そういうスパークがあったわけですね!TANMEN君のスコア力の強さのルーツはここにありそうですね。

T:そうですね、やっぱりその簡単系に対してオッス(=徹底的に詰める行為)する事は、今でも名残はあるなと思います。というよりもスコア力の基盤がそれによって付き、確実に今に活かされていると感じることはよくあります。

1:TANMEN君は発狂系も勿論トップクラスなんだけど、やっぱり自分のイメージだとオッス系、今でいうところの☆10まで、あるいは☆11とかあたりの曲までが、特に強イメージがありますが、なるほどShine Onの衝撃がそこまでに至らせたわけだったんですね。何か目の付け所が違うというか、才覚というか。

T:あとは発狂系では1048さんのAA動画とかもかなりの衝撃でした、どういう風に叩けていたらあの曲で評価AAAとかが出るのかとか、そういうイメージを自分に叩き込むための基盤になりました。自分の中の手法として、できている人の手法を見てイメージを付けてから取り組む。冥の評価AAAを狙う時も、海老(前回トップランカー決定戦準優勝)さんの動画を見て、どこを光らせるべきでどこは失敗しても大丈夫だとかを研究しました。その様になんとなく自分の中で映像として収めてから実践に移るという姿勢ですね。

1:身近にランカーがいて直接見ることができないと、そういった思考にはなりづらいと思っていたけど、ネット上の動画からそれらを自分なりに分析していくのは凄いなあ。

T:まあ、十代ゆえの物凄いモチベーションみたいなのってありますよね。若さでものを言わせるみたいな部分もあったかもしれませんね。笑

1:(しみじみ)

T:とにかく貪欲に、上手くなれるものはすべて吸収したいという気持ちでやっていました。色んなツールを駆使して。

1:なるほど。そうしてGOLDまでの成長、そしてIIDX15 DJ TROOPERSで初のトップランカー決定戦に出場、エリア決勝進出までに至ったわけですが、それから3年以上の月日が経ち、再びエリア決勝に臨もうとしている今、プレイヤーとして前回とは決定的に違う、成長した部分はありますか?

T:そうだなあ・・・まあ当時と比べて、自分の中でどうあるべきか、例えばスコアの傾向や、やっている曲の種類とか、そういう自分のスタイルというものは当時に比べればかなり確立されましたね。IIDX15 EMPRESSの頃、1048さんから聞いたガチ押し理論の話も、自分のスタイルにかなり合致すると思ってそこからかなり努力もしましたし、段々と自分の目指す方向性というものが明確になったと思っています。

1:ガチ押し理論にちょっと触れておくと、自分は語った手前はありますが、TANMEN君が世界で一番実践できていると認めています(笑)「☆11のBLOCKSくらいなら君ならできるんじゃないかなあ~」とか冗談交じりに言ったら次の日に本当に理想的なリザルトが出来上がってしまったのには仰天しました。

T:ああ~、あったな~!でも、当時は本当にモチベーションもあったし、その当時は正直心の中ではDOLCE君に絶対に勝ちたいという気持ちがありました。当時は。当時は(笑)ただ、やればやるほど彼との差が鮮明に見えてきてしまって、じゃあどうしようということになって。それだったら、何か一つ特化したことを身に付けたい、例えば、それはDOさんの皿テクニックであったり、HUYUさんのソフラン曲、ズレハネ曲の精度だったりとか。そういうなんだろう、自分にしかないものを、何か一つでも身に付けて、それだけを追求したいという気持ちにはなりましたね。ただ自分にはなかなか選択肢がなくて。自分は特に皿も得意じゃないし、ソフランなんてもうかなり練習しないと論外のレベルだし。とにかく不器用な性格をしてるので、中々要領よくパパパッとすることが出来ないんですよ。だからまあその中で考えたらやっぱり、昔から低難易度のスコアは自信があったので、それを活かしたやり方で・・・

1:つまりその延長線上に先ほどから話しているガチ押し理論があるわけですね。

~~~ガチ押しトークがヒートアップしすぎたので割愛~~~

1:え~、ちょっとまたガチ押し特集はまた二人でやりましょうか!

T:ですね、ちょっと長くなりすぎました!

1:え~、それではそろそろ現在進行形で行われているトップランカー決定戦の予選、非常に苦しいとは思いますが、現況を語ってもらいましょうか?

T:頭が痛いですけどね。笑

1:インタビューしている今、1次予選が終わり、まさに今2次予選の真っ最中、終了まであと数日というわけですが、今回通過者は関東全体という括り(前回までは関東地区はAB二つに分かれていた。)の中で、4人。残る自信の程はありますか?

T:本当、今回は頑張らないと、と思っています。最近は昔よりもとれる時間が少なくなってきたのもあるので、今が一つの頑張り時だと思っています。正直課題曲の選曲も自分としてはちょっと不本意ではあるので・・・

1:そうですね、今回は3曲中2曲が皿曲という偏りは本当にアンケート通りなのか?と言いたくなるような感覚すらありますね。笑

T:要は、灼熱のHYPERですよね(笑)

1:今回の段位認定八段で初めてやらされたようなものですよね。

T:完全に初めてで、盲点でしたね。普段ANOTHERしかやらなかったからボコボコにされるという(笑) 。まあ選曲に関しては覆しようがないので言っても仕方ないですし、全員同じ課題なので頑張るしかないんですが。ただ本当にヘマをしなければ残れるんじゃないかとは思っていたんですよ、最初は。正直最初は心の中での油断はありましたよね。

1:初日にスコアを揃えて首位だったのが記憶に新しいですが、そのままでは駄目だったと。

T:あのままだったら今日時点ではもう5位まで落ちていますね。正直そんなになるとは思っていなくて。やっぱり周りのレベルが相当上がっているのを感じます。

1:上の一部、ということではなく、全体のプレイヤーレベルも上がってきているということでしょうか?

T:全体的にももちろんですが、トップの層は、特にですね。全員が叩き切れる曲においての点数争いはもう実力の飽和状態にある様に思います。誰かが飛び抜けるというよりは。だからこそ今回は、前回の予選とは違う気持ちで臨まないといけないなと思っています。実力もですけど、どちらかというともう気持ちの勝負というような。気持ちで負けたら負ける。

1:点数自体は飽和していて、気持ちによる最後の一押しの具合によって勝敗が変わる。

T:そうですね、誰もが一位から、そうですね、一桁ぐらいに入る人の面々を見ていると、誰がどんなスコアを出してくるかもう読めないと言うか。

1:どんな爆発を起こしてくるのかが読めない状況ということですね・・・

T:誰にでも可能性がある。そういう意味では絶対に油断は禁物だし、自分も妥協する点というのを極限まで上げていかないと、「これでいいや」といってやめてしまったらかなり厳しい状況にあるとすごく思います。正直かなりびっくりしているんですよ、あれだけのスコアを周りが出してくるとは思っていなかった。

1:確かに、TANMEN君が二次予選開始した初日、早いタイミングで一旦3曲のスコアを提示したのを見た時、これはもう関東勢で食い込める人間もKAME君(予選結果一位、DJNAME:MADOKA)やHUYU君(予選結果五位)に限られているんじゃないか、いくら皿のレスポンスが良くなったといっても、無理だろうと思いましたが、ところがどっこいな展開にはびっくりしています。

T:ところがどっこいですね(笑)なかなか、まあ、甘く見ている、という訳ではなくかなり厳しい戦いになる、と予想しているにも関わらず、それを凌駕するようなスコアを出してきました。特にSAGAIさん(予選結果二位、DJNAME:O-3BA4)は皿曲が上手いのも知っていたのでかなりの強敵になるとは予想していましたが・・・。灼熱Beach Side BunnyのANOTHERもAAA出しているようですし、単発系も彼はものすごく強いので恐ろしい。今回完全に皿曲は彼のフィールドで、あとはANTHEM LANDINGがどうかという所で。

1:押しきれる曲同士の戦いでは滅法強く、まさに予想通りになってしまったと。

T:その通りになりましたね。やっぱりHUYUさんもいつ爆発するかわからない。彼の爆発力のあるスコアは本当に誰にも予想できない。なので、勝ち抜ける自信はと聞かれると、あるとは中々言い切れないんですが、ただし勝たなければいけないというところですよね。

1:なるほどなるほど。

T:それは自分がある意味7年半以上やってきて、すべてを懸けるくらいの気持ちでやっているので。少なくとも今回は。昨日も時間があればずっと灼熱の練習をしていました。やっぱり苦手だからということもあり何点とっても安心できなくて。

1:少なくとも予選終了までは課題曲を詰めることに注力し、決勝本戦のためのスコアの安定値を高める練習はその後に置いている、と。気持ちの勝負で負けかねないように6日までは張り詰めておく必要があると。

T:三位だとどうしても安心はできない。K.F氏(予選結果四位)もやっぱり皿が上手く本当にポテンシャルは高いですし。

1:今ほぼ点差が一桁で連なっているから、爆発されることによって簡単に順位に変動がありそうですね。

T:そうですね、特にANTHEM LANDINGとかは点数が爆発するような曲なので。今は自分もプライベートのでも予選の事を説明して削っている部分があるほどですから(笑)そういう所もありますよ、ほんとに。それでいてポロッと予選から落ちましたなんてことは、もう誰にも合わせる顔がないし、自分の頑張ってきた7年半のそれもある意味、否定されちゃうというか…。なので、自分の中でのKACというのは、ある意味二次予選を通過できるかどうかというのが、正直ほぼ頑張りどころとしては8割くらいを占めると思っています。

1:今回は今までと違い関東地方が2つに別れることなく、一塊での争いかつ、通過できる枠が前回の8人から4人になった状況が大きいですよね。

T:ある意味最悪の条件ですね(笑)

1:でもある意味そういう最悪の条件だからこそ、それによって自分に対するはっぱの掛かり具合が逆に大きくなっているという部分はあるわけだ。

T:そうですね。そういう意味では、正念場ですよね。

1:正念場ですね本当。

1:今も苦しいとは思いますが、今まで音ゲーをやっていて一番苦しかったシーンって、やっぱり今?

T:まあ、なかなかね~順位をつけるのは難しいんですけど(笑)、そうだな、一番か・・・なかなか多いですよね、今ぽっと思い浮かべても、色んなきついシーンがどんどん回想されて見えます。なんだろう、一番というのは。ランカーというのを意識し始めたGOLDの頃、やっぱり・・・勝てないんですよ(笑)やればやるほど。潰されちゃうじゃないですか。ちょっと県別TOPとか出してもすぐに。抜かした時の気持ちは本当に嬉しいんだけど、結局最後は抜かれちゃうのか、という絶望感というか、見えないランカーとの一般人の大きな壁というか。超えられないんじゃないかという自信の喪失みたいなものに襲われる時はかなり苦しかったというか、しんどいものがありましたね。

1:今のIIDXは昔と違ってスコアのグラフによってリアルタイムで誰がどのくらい出してきたかを見れてしまうからこそ、そういうのを常に眼前にして味わってしまうということか…。

T:完全に自分が頑張って出したスコアを何事もなかったのように抜いてくるような。

1:グラフが導入されたIIDX REDの頃は自分は既に実力が成熟していたから、逆にそういう事を味わう機会はほぼほぼ無かったけど、きっと8THとか9THの頃にグラフがあったらもっと同じような感覚に襲われていただろうな…。

T:そうですね、やっぱりそういう時はとてもナーバスになってしまいますね。あ!あとはそうだ、HORI君(都内屈指のランカーの一人。)とスコアを伸ばし合う戦いが一番苦しかったかも。彼とは成長の度合いがうまいこと均衡していて。お互いをライバルとしてプレイし合っていたんですが、そんな中、自分も本気で頑張っていたんですけど、ある時期どんどんどんどん抜かれていくのが明らかになってしまった時があって。

1:え~そういう時期あったんだ!

T:そうですね、もう圧倒的になっちゃって。ポンポン☆12の高難易度曲でもAAAを叩き出されてしまって。自分はどんなに頑張っても出せなくて。結局このゲームは押せないとダメなんだということになって。僕はもともと簡単系が得意だったので、もう勝てないんじゃないのかと、その時はすごい凹みましたね。ライバルがどんどん上手くなっていくのをみて、自分の頑張りが足りないということは分かっているんだけど、これ以上どうやって上手くなったらいいんだ!みたいな。これが一番苦しかったかも。各曲のスコア勝敗の凌ぎ合いから何から一番苦しかった。

1:均衡する実力と、ついていけないかもしれないという苦しさや羨ましさ・・・

T:なんか停戦協定とか結びましたもん、もうこういう事はやめよう、みたいな(笑)お互い苦しいだけだから気にするのやめようとか(笑)。ただやっぱり、それでもお互い実力を伸ばせば抜かれることは明白なので、どんどん疑心暗鬼になって、結局見ちゃうし、内心ムキになっていて、気づいたらお互い停戦協定は無かった事になっていましたけどねw。

1:(笑)戦争は続行されたんですね。

T:お互い全曲やって、勝敗が255勝255敗とかで。お互い苦しかったと思います。けど彼のおかげで今があるのは間違いないと思っています。

1:なるほどね。しかしそこまで言い切れるのは凄い。ちなみに、今現在意識しているプレイヤーというのは居ますか?

T:まあ、HUYU君ですね。自分が何を基軸に頑張ってきたかというのは、やっぱり都内でトップになることなので。やっぱり今までの1048さんやHUYU君の成り行きを見ていても、東京都には一人化物みたいなものが居ないと駄目だ!みたなものがあるんですよ、

1:牽引するものが必要と、

T:そうそうそうそう!(笑)だからそれを先ほどの話の様にHORI君とバトルを繰り広げながら、そういった事はずっと考えてて。やっぱりそういう意味では今かなり拮抗しているHUYUさんは友達でもありますけど強いライバルでもあります。お互いの得意分野は違うので、少なくとも自分の領域では譲りたくはないですね。

1:お互いのスタイル同士のぶつかり合いになっているんですね。

T:そうですね、どっちが上手い、とかそういうつまらない事は考えないです。勝敗だけに着目するとどうしても簡単系から詰める自分に分がある事が多いですけど、このゲーム実力というのはそれだけじゃ無いと思うんですよね。

1:自己ベを提示することだけが実力と思われがちな今の音ゲー、IIDXの風潮だけど、決してそんなことはないと。

T:そうですね、実際HUYU君とは勝敗自体は離していたんですけど、それでもやっぱり実際に会って一緒にバトルプレイすると、無作為に選んだ曲が4曲中3曲くらい同点とかなんですよ。

1:わかるわかる。拮抗した実力同士だと不思議なくらい同じような点数になる。プレイヤーのタイプが違えばリザルトの内容も変わるはずなのに、なぜか点数は同じように収まってしまう。

T:そうそう(笑)あれには勝敗という狭い世界を越えた何かがありますよね。

1:その人なりの上手さというものは、直接その人を見ないとわからない部分は確実にある。

T:質問とは逸れてしまいますけど、自分としては、勝敗でいくら勝っていたとしても何か自分が頑張っている曲で1つでも負けていれば、そのプレイヤーをリスペクトする必要があると思っています。ただやっぱり、リスペクトしながらも、絶対にそれに勝っていくようにしなければならない。相手のそれは凄いけど、自分も頑張ってやらなきゃという気持ちになります。

1:素晴らしい。

T:というわけでHUYU君ですね。一番意識していますよ。皆が思っている以上に意識してます(笑)二次予選突破して、関東決勝でガチバトルしようと約束しているのもありますので。関東地区決勝では、そういう意味では周りに対して、結果と言うよりは何か熱い印象を残せたらいいかな。東京勢として。盛り上げられたらいいと思っています。

1:そうですね、僕も応援しています。TANMEN君やHUYU君はそういう意味でも盛り上げることが出来る数少ないプレイヤーの一人であることは間違いないですし。ちなみに…TANMEN君といえば3連符構成の曲がダントツに上手く、「ストライカー王子」という異名が付くほどだと思いますが、決勝でもし自ら選曲するシーンがあったらやはり、 BITTER CHOCOLATE STRIKERを選曲するんでしょうか?

T:そこは凄く迷っています。自分のスタイルをあえて最後まで貫き通すという選択肢もありますし、勝負は勝負として、相手の弱点を自分のリスクが少ない範囲で突いていくスポーツ的な考え方もあると思います。そういう意味で特に何を投げるというのは明言できないですね。また他のプレイヤーの選曲が、自身のスタイルを貫き通すような選曲だった場合には、自分も同じくして自分もそれには応えていくかとは思いますが(笑)。

1:武士道ですね。

T:そうですね、状況に応じて戦略は変えるつもりではあります。他の出場者も実際に見て知っているプレイヤーばかりなので。

1:ぼんやりとした質問になってしまいますが、プレイしているときに気をつけていることやポリシー、または上達のために心がけている事は?

T:一番大事なのは、やりたいようにやることですね自分としては。自分はこれがやりたいと思ったことを信じてやる。やっぱり周りをみて、あれ上手い、カッコイイ、羨ましいってなったら、じゃあそれはやるべきだ、ってなればいい。だけど周りを見過ぎて、こうじゃなきゃいけない、という考えになっていくと行き詰まります。自分なりの1つの基軸を作っておきながら、周りのものを吸収していくべきだと思う。

1:何にしても、自分のスタイルが見えないまま、振り回されて行き詰まるっていうのはある話だよね。

T:そうですね。あとはまあ、今でこそ充実しているプレイ動画とかを見るなり、貪欲に何でもいいから自分の糧になるものを見つけていく。例えば自分ができない、目標にしている曲の動画があればよく見て、重要なポイントを自分なりに分析したり、イメージを掴んだりとか。

1:言い方は悪いかもしれないけど、効果的に盗むのが上手い人は成長が早いですよね。

T:できるところは吸収して、つまらない考えは持たないこと。とにかく自分が一曲でも負けている曲があるなら、その人を上手いと思わないと駄目だと思う。痛い目に合います、甘く見ていると。

1:いやはや心に染みます、音ゲーだけの話にとどまらない。

―Lincleが稼動して一月以上が経ちますが、何か意見や印象などありますか?

T:そうですね~、やっぱりちょっと判定が気になるというのはありますよね。それは今作に限ったことではなく筐体によって判定が違うなど以前からの問題もありますし…。あとはその、判定が修正されていく、というところも問題があると思います。

1:というのは今作の皿の判定位置が出荷時よりも既に下方向に何度か修正されている事に関して、突然修正するくらいならズレていても出荷から動かさないほうが慣れる、といった話でしょうか?

T:出荷した後に変えないで欲しいというのはありますね、ただ、こういうのは出す前に、然るべき調整を行なってから出して欲しいと思っています。根本的な話ではありますが(笑)例えばランカーや色んなプレイヤーからテストする機会を設けるとかそういうのもアリだとか思います、事情は置いといて、できるのであれば。でないと、あらぬ混乱を招くと思うので。やっぱり、そういった事が原因で、今作のモチベーションが無いと言っている人が出てきてしまうので。

1:やっぱり判定というのはプレイヤーにとっては死活問題で、モチベーションに直結する問題の1つですよね。過去にもそういった変化でやめていった人もたくさんいました。

T:ランカーもそれぞれ自分の考えに則ってどういう判定がいいかというのを判断している人も多いので、そういう意味では筐体やシリーズで判定が変わるのは、自分のスタイルが確立できない一因にもなる。難しいことなのは重々わかってはいるんですけどね。思うところは色々とあるのですが・・・台によって判定が違うというのも良いことではないと思う。地方の人とかだと、古いブラウン管の筐体が県に何台かしかない、ということもあるわけで、そういうこともちょっと考えないといけないかな、とは思います。それは地方の人が都内の環境に対して文句いう気持ちもわかりますよ。負け惜しみとかではなく事実ですからね。そこら辺は軽視せずに、ちゃんと向き合って欲しいというのはあります。判定はデカい。

1:どのゲーセンでも環境差が少ない、例えばjubeatのようであれば、特定の筐体に人口が偏ることもないだろうし、環境による気負いがなくなることは大きいですよね。

T:あとはメンテナンスの違いだけなので、そうすれば皆のモチベーションは今よりも確実にさらに高まると思います。せっかくゲームとして完成度が高いのに、やっぱりそういう所で決定的な差があるせいで、プレイヤーの温度差が生まれるのは良くない。あとはまあ、今回KACではオンラインで決勝が行われるようですが、それも疑問がある。地域の代表がそのゲーセンの筐体でそれぞれやることになるので、そうすると必然的に先ほどのような筐体の差が加味されない事になってしまう。そればっかりは前回のトプランから何もユーザーの意見を聞き入れて貰えてないことになってしまうわけで、ただ与えてそれをやらせるだけ、というのはちょっと夢を潰してしまっている様な気さえしてしまいます。やっぱり予選、地域決勝と、出場者は皆全員が全員気にかけている事なので。あとは大会の本番時、ウォーミングアップが1プレイしかさせて貰えないのも、どうかと思う。正直(笑)。卓上ゲームじゃないんだから、本当にスポーツだと思ってもらわないと厳しい。見る側もベストな状態を見たいと思っているだろうし、もちろんやる側も。11月の寒い中、指が動かない状態でプレイするのは厳しいという本音です。

1:確かに、それで得する人はだれもいない。わかります。

T:そういう意味で細かい所を言うと、ウォーミングアップの時間を長くとってほしいというのはありますね。野球だって投球練習があるわけだし、サッカーだって試合前にグラウンドで皆で練習して体温めるわけですし。すべての競技においてそれが当たり前、というかしないといけないと思います。投球練習しないでいきなり登板して上手くやれるなんて本当に天才しかいないですよ(笑)

1:それは本当に思います。もはや一種のエクストリームスポーツですからね、音ゲーはそういう領域です。笑

T:もちろん全員1プレイしか練習できないという意味では、平等ではあるんですけど、一応。だけども、同じ平等ならもっと皆がベストなプレイが出来る平等であってほしい。じゃないとつまらないじゃないですか。

1:音ゲーは一種のパフォーマンスとしての要素が強いジャンルだと思うから、見てる側に届けるという意味においてはやっぱりベストなプレイを追求するレギュレーションというのも大事ですね。

T:指が動かないと、選曲にも影響し兼ねない。逆に動くなら、その分本番でも戦略の幅は広がるし、本気の白熱した戦いを見せることが出来る。一時間程度の舞台かもしれませんが、そこにベストを投入するためには重要じゃないと、なんのために大会やっているのかすらわからない。曖昧になってしまう。

1:そういう要因で不本意なプレイだけで終わってしまったら、それは間接的な意味で自分たちの努力が無になってしまうとも言えるのかもしれないですね。

T:そこは強く主張しておこうと思います、皆も同じ意見であるだろうし。

1:では最後に。KACに向けての意気込みや、ギャラリーへのメッセージとか挑発をお願いします。あれば。笑

T:まあ、何だろうな。当日は相当に厳しい戦いになるのは自分も相手も一緒だと思うので、とにかく全力を尽くしましょう、ぬかりは許されません!という締めで(笑)

1:わかりました。ありがとうございました、長いインタビューでしたが。

T:いやいや。楽しかったです。ありがとうございました。

迫るKONAMI Arcade Championship(KAC)決勝に際し 今回は音ゲーの中でも多機種に渡って活躍をし、4機種で決勝進出を果たしているほしケチ(HO4.KT-Y)と、トップクラスのスコアラーであり巨大なチームを束ねるカリスマでもあるY.S-Yに話を聞いてみた。決勝に向けた話以外にも非常にコアな内容の対談となった。

Y.S-Y
わいえすわい●元ポップントッププレイヤーであり、マルチプレイヤー。"YSチーム"を主宰し、その名は多くのプレイヤーに知れ渡っている。現役からは一歩退きつつあるが、依然として圧倒的な存在感を放ち続けている。Twitter:@ysy0128

1048(以下、1):musicgame extremers トップランカー決定戦特集、今回はjubeatを始め音ゲー多機種に渡って活躍するほしケチ@HO4.KT-Y (@HO4_KETI)、Y.S-Yさんへのインタビューということで、二人共よろしくお願いします!

ほしケチ(以下、H):宜しくお願いします。

Y.S-Y(以下、Y):宜しくお願いします。

■二人の音ゲー歴は?

1:二人は音ゲー多機種に渡るトッププレイヤーだと思うのですが、二人の音ゲー歴や、一番得意な機種を教えて下さい。

Y:では僕から。今はjubeatが一番得意ですね。段々回数は減っているんですが、それでも一番得意であるし、恐らくその様に知られていると思うので。

1:なるほどなるほど。YSさんといえばポップンでもかなり活躍されていたと記憶しているのですが。

Y:そうですね、最近はあまり積極的ではなくなってしまいましたが。昔は何かしらランキングというものには片っ端から食いついては、やり込んで居ました。

1:そこまでやりこむようになるキッカケというのは何かあるんですか?

Y:例えば、30位以内、次20位以内…と順々にスコアを詰めて順位を上げていくことそのものが、自分の中でのモチベーションというか、目標の1つに完全になっていたんですよね。

H:YSが出した中で特に凄かったのが、ポップンのIR(インターネットランキング)でクルパを出したのが衝撃的でしたね。

1:えっ?(やや引き気味に)それは一体…

Y:IRで指定された4曲のコースがあるんですが、4曲連続COOL Perfect(満点)を出したんですよ。IIDXでいうところのNORMALのようなイメージですが。四曲合計のGREAT数が1点になってから、さらに失点0にするまで詰めました(笑)

1:GREAT1でも1位なのに、さらにそこから詰める気になるのが尋常じゃないですね。生粋のガチスコアラーというか。

Y:まあ今までにそういうのを出した人がいなかったから、じゃあ、ここは俺がやってやろうっていう。笑

H:俺はそれを見て、こいつには勝てないと思いました当時。w

Y:スパランオプションを使っていたので、外れたら肘を使ったりするシーンがあるなど、どう降ってくるかわからなくて、プレッシャーにも負けて失点1を三回くらい出しましたね。最後の最後が3つ同時押しなんですけど、そこまで0だった時、押すのがもうめっちゃくちゃに緊張して。店内中に響き渡るほどバーン!って音が鳴ったと思います。でも、達成してよっしゃーっ!!って後ろ向いたら、誰もいないんですよ(笑

1、H:(笑)

Y:もうホント誰もいないんですよ。とりあえずもう手がめちゃくちゃ震えて、足も全然力入らず、腰が抜けて椅子にずっと座った状態で、何とかリザルトの写メを撮りました。それをネットに貼ったら速攻で広まって。でも写メ貼ったのに不正とかまで言われましたけど。w

H:もちろん僕は頑張りを見てたから知っていたんですけど、当時は筐体に何か不正プログラムでも入れたんじゃないかとかデマが流行したり。w

1:それっていつくらいの頃ですか?

Y:pop'n music 15 ADVENTUREの頃ですね。今19なので、大体3年近く前になりますね。当時はめちゃくちゃやりましたね。まだインターネットランキングとかって、やり直しが効くじゃないですか。期間内は揃うまで出来るという意味で。昔は凄くやる気があってか完全に限界に挑戦していましたね。

H:傍から見たらキチガイでしたよあれ。普通の感覚じゃ失点1から0に詰めようと思わない。

Y:それは、もうトータルスコアを伸ばそうとかそういう意味じゃなくて、400000点を出したいっていう意味で俺はやってましたね。

1:誰に勝つというよりも完全に自分の追究になっていますね。

Y:まあ、15作目まで満点記録が無かったんですよ。だから尚更というのはありました。色んな声がありましたけど。

1:それは偉業ですね、、。でもそこまでのポップンランカーから、シフトチェンジしてjubeatのシリーズ初期からトップになり牽引していましたね。

Y:確かに出た当時は全一で占めていました。でももう今はどんどん若い人が出てきていますね。

1:音ゲー自体はいつから触れているんですか?

Y:5鍵盤ビートマニアの一番初期からですね。やり込んだのは家庭用の2ndからですけど。もともと昔からゲーセンでメダルゲームをやってて、いつも通りメダルゲーをやりに行ったら、何やら面白そうなものがあるぞ、と気づいて。ただ当時1クレジット200円でしたのでゲーセンでは当時の自分には高かった。だからその当時ちょうど配布されていた地域振興券を使って家庭用を買い、がっつりとやりましたね。まだどんなゲームかわからないまま専用コントローラーまで買って。絶対面白いと確信的に。

1:そこから音ゲーの人生が始まったと。最初はビーマニだったんですね。IIDXでもEMPRESSの頃ライトで全国TOPのスコアを所持していたのはずっとやっていたからなんですね。

Y:EMPRESSは自分としては結構やり込みましたね。まあ、ノーツが少なければですが(笑)、スコアを狙うのは得意ですね。

ほしケチ@HO4.KT-Y
ほしけち●殆どの音ゲーがトップレベルという、音ゲー界きってのマルチプレイヤー。現在はリフレクビートをメインとしている。最近関西から関東に越し、東西にその名を轟かせ多数の実績を上げている。Twitter:@HO4_KETI

1:では、ほしケチさんの方の音ゲー歴を教えて下さい。

H:僕は、中学校の時に学校終わって皆でドラムマニアをやりにいってたんですよ。アレですよ、今世間で言うところのオトバ(AUTO BASS)厨でした。最初はAcross the nightmare、天体観測、あとはRightOnTimeとか。あれをオートバスでやっていたのが自分っすね笑

1:想像に難くないですね(笑

H:ハハハ(笑)典型的なオトバ厨で。というわけで最初にやりはじめたのはドラムでしたね。とりあえずハイスピードを速くして流すのが凄いと思い込んでいるタイプが自分。笑

Y:…典型的すぎじゃん。w 最初はホントに一般人だったわけだ。

H:仲間内でやってましたね~。

1:そこから今の様なコアプレイヤーになるまでにどんな転換点があったんですか?

H:もともと、ホームのゲーセンにめっちゃ上手い高校生がいたんですよ。この人やべえなと思って。である日を境に仲良くなって教えてもらうようになって。自分も徐々に上手くなってきて、その時にレベルの高いゲーセンを紹介してもらったんですよ。そこでは更にレベルの高いランカークラスの方がいて。それを目の当たりにした時、これくらい出来たら楽しいんだろうな~っていう思いが生まれて、やり込もうと思いました。

1:なるほど~。じゃあやっぱり、上の人を見たときに燃え上がったという。

H:そうですね、自分もこれくらい出来ればいいなあと。

1:最初はドラムからだったんですね。ほしケチさんは今や多機種のトッププレイヤーだと思うんですが、その経緯を教えてもらえますか?

H:かなりずーっとドラムしかやってなかったんですけど、ホームゲーセンを変えたときに他のゲームもいっぱいあって。もともと、やってた所が、ドラムしか無かったんですよ。で、次にやったの何だったっけな。多分ポップンなんですよ。いや、ギターだったかな?あまりはっきりはわからないんですけど(笑)

1:ともかくゲーセンを変わったときをキッカケに、色んなものに触り始めたと。

H:そうですね。ちょっとやってみたいな~と。既にその頃はドラムが15位くらいまで上っていて、判定の取り方というのは多少なりとも熟知していましたので、応用してやっていました。

1:判定を掴むのはどの音ゲーでも重要な技術ですしね。でもそれだけでここまでのトップクラスを両立、或いは伸ばしていくことができるものなんでしょうか?

H:やっぱり、何でしょう、例えば自分が判定取れなかったりするときに、何が悪いのか、自分が間違っている所を探すっていうところからですね。ドラムも叩き方ってのがあって、それを見つけるまで多少なりとも研究したり、上手い人に教えてもらったりとか。

1:コミュニケーションを取りつつも自分の欠点を研究して修正していくところが大事なんですね。

H:そうですね。基本的に自分が上手くなろうとする際は、自分の苦手曲を無くすっていうのがスタイルなんですよ。苦手だからといって避けるのではなく。逆に言うと、ドラムとか苦手な曲ってないんですけど、得意な曲っていうのもあまりないんですよ。満遍ない感じで。

1:オールラウンダー。

H:まあ、良く言えばそういう事になりますね。ひたすら苦手な曲を練習するのでそうなっていきます。

1:それを聞いていると、全部の音ゲーが上手いオールラウンダーになったというのも結局その延長線上にある気がする。苦手なものを無くしていった結果、すべてが上手くなる。

H:かもしれないですね~。(笑)

1:ドラムの次に上手くなった、ランカークラスになったのはどういう順番ですか?

H:次はギターですね。まだjubeatやリフレクビート(REFLEC BEAT)は存在していなかったのもあり。DDRも結構プレイしましたね。

1:DDRもやり込んでたんですか?

H:DDRもDP(ダブルプレイ)前作3位をとってますね。

1:そ、そうだったのか…

H:(お腹を触りつつ)この体型ですけど、頑張ったんですよ(笑)夢と希望を与えるというか(笑)

Y:与えたよね(笑)

1:すべてのプレイヤーに夢と希望を与えると(笑)しかし凄いな。

H:体重が重いと発狂は踏めないという既成概念をぶち壊したい思いで頑張ってみました(笑)

1:それ、載っけちゃていいですか?(笑)

H:いいですいいです、全然構いません(笑)ある種、ハンデ、とかを背負っているとか、ただ出来無いとか言っているのは、逃げだと思いますね。w

1:名言だと思います。

H:基本的に、ハンデあって、こう、できたら、それはそれで気持いいとかはあると思いますよ。ポップンのランカーでも、手の小さい人(※片手で同時押しが取れる範囲が狭い)がいるんですよ。それでもその人はスライドとかを駆使してやっていて、それを見るとやっぱり凄いと思いましたね。そんな逆境を越えてやっている人は憧れを覚えます。

1:それぞれ人によって、動作の工夫を如何にするかというのも大切な行為ですね。

H:出来無いからやらないんじゃなくて、出来無いからこそやろう、って。絶対そっちの方が格好良いんじゃないでしょうか。僕はそう思います。

1:そうですね。何事にも言えるような気がしてきます。

■トップランカー決定戦について

1:YSさんは前回の第二回トプランは、何に出場されていたんですか?

Y:えーっと、第一回はポップンでまあ決勝まで行った(3位)んですけど、ドラムマニアもエリア予選までは行きましたが、ただFunkysonicWorldで大失敗してしまい。で、第二回はポップンだけでしたね。第二回はエリアで敗退してしまいましたが。一発勝負には結構弱いんですよ、プレッシャーに。笑

1:第一回は横浜ブリッツで僕も一緒にいたけど、やっぱりあの時もかなり本番補正(緊張による)はあったんですか?

Y:うーん若干ですがありましたね、緊張しすぎてか、本当は店内対戦を選ばないといけないところを、全国対戦押しちゃったりして。

H:あったあった!ってあれお前だったのか!あれ超盛り上がった。笑

Y:あれはあれで盛り上がっちゃたね~。

1:ほしケチさん前回大会はポップンで出場していたんですか?

H:え~と、第二回は、ドラムで全国決勝まで進出していますね。第一回も二回もドラムで決勝まで残っていました。

1:えっ、そうだったの!?というか、第一回の時もいたんですね、

H:第一回は二位でしたね。

1:え、それは知らなかった!申し訳ない!!あの時一緒に居合わせていたとは。

H:いえいえとんでもない。冷えピタ貼って出てたのが自分ですね(笑)

1:そうだったのか~!第一回から既に実績があったんですね。

H:ちょうどあの頃がドラム伸び盛りで、スキルランキング上位に食い込んできた次期だったんですよ。その時がギターが30位台、ポップンもやり込み始めた位の頃です。

1:そうだったんですね~!

Y:ちょうどその頃ポップンミュージック13カーニバルで、僕がIRで全国TOPを初めて取った頃でもあります。

1:YSさんはもっとずっと昔からIRトップ層に居続けているイメージでした、それも意外です。

Y:ポップンは、jubeatやリフレクを除いたら、実は一番やっている歴が短い音ゲーなんですよ。ビーマニは5鍵盤初期の時代からやって、DDRも2ndからで、ドラムも初代から、ギターも2ndだったかな、からやっていたんですが、ポップンだけ6からだったんですよ(笑)でそれが何故かっていうと、当時ポップンをプレイしていたのが女性ばっかりだったんですよ。

1、H:へえ~

Y:なんとなく、だから女の人がやるゲームだと思っていたんですよね。自分の中では。だけど、5~6あたりになってきてからは、スーツ着た社会人男性がやってたりもするようになってきていたのを目にして。それで始めるようになったんですよ。

1:ポップンはたまたまですけど初めて触ったのが6だったので、それは知らなかった。

Y:6はある意味一番過激でしたね(笑)レッドハイパーとか相当鬼畜でした。

1:そこから始めて、第一回トプランの頃には完成されていたわけではなくまだ伸びている途中だった?

Y:うーんと、ポップンミュージック14 FEVER!の頃が一番ピークだったかな?その時、IRのコースは全コース一位だったんですよ。10コース。それとその次の作品の、pop'n music 15 ADVENTUREで最初に話したような満点記録を出していたので、その辺が、まあ、全盛期でしたね。そこから特に上がることもなく。

1:前回のトプラン時と今の力量で、何か違う所はありますか?

H:成長したこと…これはもうブッチ切りで言えるのは、大会の経験ですね。トプランも一回目から出ているのと、関西から東京に引っ越してからは店舗の大会がすごく多くて。大阪とかでは全くゲーセン主催の大会とかなかったのに。それに出るようになって、ランキング上位の人も結構出て対戦したり。

1:それはjubeatの大会ですか?

H:いや、リフレクですね。jubeatも大会によってはわざわざ大阪から埼玉まで行って大会に出てたりもしましたが。その様にして、大会慣れはかなりしていると思います。

1:それは大事ですね。本番のプレッシャーは途轍もない。

H:前回迄の二回のトプランは体調を崩していたのもあったりで、今回こそは自分のしたいプレイが出来るんじゃないかと。店舗大会でも、緊張というよりも、常に自分の自己ベスト記録を意識してやるようにしているんですよ最近。そういう考え方に切り替えたら、やっぱりプレッシャーよりも自分と戦っているというモードに入る事が出来、周りを見ないでいけるようになりました。

1:いくら自己ベストが高くても安定していなかったら負け、自己べ付近をコンスタントに出せる人のほうが勝つ場合が多い。ほしケチ君のその思考にたどり着いている事は非常に強みだと思います。

H:一番成長しているというのはそこなんじゃないかなと思います。多少の緊張は勿論しますけど、楽しみつつ自分のペースで。第一回トプランのエリア決勝の時なんか緊張してズタボロでしたからね。一曲目で8人中8位とかで(笑)。なんとか2、3曲目をフルコンで巻き返して1位になったりして良かったですけど。

Y:Funky Sonic World(LV93)のフルコンは盛り上がったでしょ!

H:そうですね、その時はもう吹っ切れとか開き直りとかを体験しました。今はきっと、最初からその勝負強さは発揮できるんじゃないかな、と。

1:8位のプレッシャーによる絶望から吹っ切れの大逆転まですべて経験済みというわけですね。

H:ハハハ、そうですね(笑)

1:jubeat予選で惜しくも時間差で落ちてしまったことが既にありますが、稼動期からトップとして牽引してきたYSさんとしてコメントを貰いたいんですが‥載せるかどうかは後で相談しましょう(笑)

Y:(笑)そうですね、今回のKAC予選を振り返って、まず言えるのは、まあ、早い者勝ちというルールでした。けど、これはこれで自分としてはまあ楽しめましたね。最初、それを見てハア?とはなりましたけど(笑)でもまあやるしか無いでしょうという、ということで。それで負けたらまあ悔いはない。という考えではいました。

1:なるほどそこは現状で割り切れていると。

Y:まあでも、その場では、あ゛~ってなったよね。

H:なったね~。

Y:うん、どうだろう、どうだろう、で結局全然ダメだった。8人通過の13番目で。順位的には、一位ではあるんだけど…時間なんですよね。

1:課題曲全曲エクセ(エクセレント=jubeatにおける満点。)っていう意味では確かに。「エクセゲー」と言われている事に関してはしょうがないと言えばしょうがないんでしょうか?トップ層はもうエクセがごく当たり前になってきている様に見えるのですが。

Y:もともとjubeatっていうのが(音ゲー)初心者でも楽しめるゲームってことで作られているので、なんとも言えないですが、上位層にとって物足りなさがあるのは、絶対あるかとは思います。

H:それは、ぶっちゃけた話判定が多少辛くなったほうが、よりやり込めますね。緑譜面(easy譜面)でも、満点を出すのは難しい、それこそIIDXの様に。の方が、楽しいと思うんですよね。エクセの価値というか。まあでも、今現状は昔と違ってjubeatでも発狂譜面がたくさん出てきてはいるので、今の判定でもエクセは難しいという譜面は結構出てきているので、それはそれで楽しめているのも間違い無いですけどね。

1:そういったものが今後増えていく、という可能性は往々にして有りそうですね。

H:そうですね。多分そうなると思いますよ俺は。ユーザーのレベルが上がるにつれて、ちゃんと難しい譜面を出してきてくれているから、上級者を救うこともしてくれているのかなあと思います。ね。

Y:ん~。俺はポップンみたいに、チャレンジモード、超チャレンジモードみたいな感じで、分けてくれると~…

H:あ、それはいいかも。

Y:うん。そうしたら初心者は初心者で、楽しめるし、上級者は上級者でスコアアタックできるから、もしかしたら良いかもしれない。

H:そういうのも良いかもしれない。言われてみたら。

1:そうね、初心者は判定辛くなったらきっとやらなくなるだろうし。

Y:そうそう。逆にね。光らないと光らない、出来無い、ということで終わってしまう可能性が高くなってしまう。

1:確かにIIDXでもGOLDで判定が甘くなってからやり始める人が、なんだかんだいって増えた。やっぱりそういうのって大事なんだなあとは実感しつつも、個人的にはもう1ランク辛い判定が欲しいなあとは思ったりすることもありますね。

Y:HAPPYSKYくらいの時ですか(笑)

1:そうね、そのくらいの時代のプレイヤーだからということも勿論あるんですけど。(笑)

Y:あの頃はAAAランク(IIDXで最上の点数評価)が凄かったですからね(笑)

H:違うね~今とは。

1:まあ、確かにそういう意味ではチャレンジと超チャレンジの様に分けるのは、良い案かもしれないですね。もしそうなったらエクセは取るのが非常に困難になりそうですね。

H:下手したら他のゲームよりも難しくなってしまう可能性すらありますね。手前から浮き上がるという面で、上から降ってくるよりも間隔を掴みづらくなりそう、という意味で。

Y:そうだね、見てもどうなってるのかわからない、っていうのが多いんですよjubeatには。悪く言えばそれがjubeatであって、良く言えばそれがわかれば伸びるんですよjubeatって。で、その理解度を自分でみることで、あ、上達してるなって。比較的そういう上達感は感じやすいとは思うんですよね他の音ゲーと比べて。ランダム性も無いので、やり込んでいるうちに、ここはこうなんだ、ってなっていきやすい。

1:そこがjubeatの醍醐味でもあると。

Y:そうですね。やって、研究して、伸びて、まあ達成感を感じて、またやろうみたいな、最終的にはエクセに到達する。そこがjubeatの面白い所ですね。

1:ちなみに、叩き方、運指っていうのは皆が皆それぞれに研究しているものなんですか?譜面にランダムがないってことは、譜面を叩く上での最適解みたいなものってあるんでしょうか?

H:皆結構違いますね。似てる、っていう人はいます。

Y:大体指押しの人、ゴリ押しの人の二種類で似てくる感じなんですけど、その二種類で全然違いますね。

1:ちなみに二人はどっち派なんですか?

H:若干指押しかな~。

Y:俺は、今と昔で結構違ってきていますね、自分の中で思っているだけですけど。昔は本当もう、バルタン星人みたいな(笑)。超北斗だったんですよ。ただ最近は結構指でなめらかに押す感じになってます。指押しの人のプレイを見て、凄い綺麗だなって自分は憧れるので。

1:プレイを見せてもらった時、二人共めちゃくちゃ動きが安定していて綺麗だと思いました。流れが綺麗だったから、そんなにゴリ押ししているようには、一見しただけでは見えなかった。

Y:ゴリ押しは比較的ダイナミックで格好良く見えるかもしれないですね(笑)やり込んでいくと、次がどの辺に来るかというのは大体分かってて手が勝手にそっちの方にいくんですよ。それがないと、必死な感じの動作になってしまいますが、それがなくなると段々動作が滑らかな感じになっていくんですよ。

1:動作の繋ぎ部分が洗練されて差が生まれてくるんですね。

Y:上手い人のプレイは後ろから見ていても大体分かるんですよ。譜面を見なくてもプレイしている人の動きを見て、この人は上手いとか。

1:jubeatの様なボックス型の筐体は後ろから見たら初心者もランカーもわからないと思っていた…。

H:jubeatは全然わかりますね腕とか指の動きとか。たまに、ランカーでも何やらすごい動きしている人はいるんですけど、でも大抵はわかりますね。あ、この人上手いみたいな。ある程度知っている曲なら、腕の動きだけで押せてるな、とか分かってしまう。

Y:ある程度ですけどね。ポップンやIIDX等は、プレイ画面を直接見れるのでわかりやすい。

1:プレイ画面が他人に可視化されていないjubeatでもわかるのか、それは知らなかった。あ、リフレクは?

H:あ~、、、わかんないっすね(笑)正直わからん。画面覗き込むしかない(笑)とりあえずレベルが200に到達することで使用できるようになるクリムゾンフレームというフレームを使うと、画面の周りが赤色になるので、まあ上手い、少なくともやり込みプレイヤーだというアピールは出来ますけどね(笑)意外に結構いるんですよ、全国に1000人以上はいると思われます。

1:えっ!リフレクももうそんなにやり込んでる人がいるんだ、

H:稼動一作目にしてかなり人がついてると思いますよ。意外に古参の音ゲープレイヤーが始めていたり。判定が結構辛いのと、瞬間的には北斗で出来る事が大きいのかな。レベル1でもMAXを出している人は100人もいなかったり。結構スコアラーにはもってこいのゲームかなあとは思いますよ。まあ、次回作から判定甘くなってしまいますけどね…

1:えっ、そうなの?3トップというものになるのは聞いていますけど。

H:そうですね。判定も甘くなってしまうんですよ。jubeatと同じフレームになるとかのようです。

1:なるほど。とりあえずプレイを見せてもらった限りだと最難レベルの曲でも、JUST以外が50ノーツ程度だったと思うんですが、判定甘くなってしまったら、

H:その新作のロケテストに行ってやってきたんですが、一発でMAXに近いスコアが出ましたね。エクセゲーにかなり近づいたかとは思います、恐らくレベル10迄の内8まではMAXスコアで埋まってしまうような気がしています。個人的には今の判定のほうが、一番簡単な譜面でもMAXに価値があるくらいなので、良いような気もしています。99%の得点と出して嬉しい、というのがなくなるのは、ちょっと残念な面もあります。

1:ほしケチさんが今回予選を通過し、決勝に進出した機種を教えて下さい。

H:jubeat、リフレク、ドラム、ポップンですね。4機種です。

1:4機種も通過しているプレイヤーって他にいるんですか?

H:多分、僕だけですね、次点でDOLCE.君が3機種で通過しているはず。

1:ものすごいオールラウンダーだ…。ちなみに、4つの内、一番予選通過が厳しかったのは?

H:まさかのドラムですね(笑)苦手な曲が3曲2曲も来てしまって。どうしようもなくて、これは絶対落ちると思っていたんですけど、幸いなことに曲がめちゃくちゃ好きだったので、粘着してなんとか通過しました。最も苦手だったKAISER PHOENIXという曲は、たったの10日間でなんと630回もやりましたから(笑)

1:!?10日でそれは凄い!!

H:勿論途中で捨ててやり直す事も多々あるので実際はそこまで時間かかっているわけでもないんですが。一日平均で60回。苦手曲だからこそ燃えたという部分があります。自分のポリシーに従って。

1:ある意味、ドMですね(笑)決勝ラウンドに関しては仮に自選曲する事があった場合、どのような戦略で戦おうと思いますか?(言える範囲で)

H:戦う相手によって、決勝は変えていこうかとは思いますね。リフレクに関しては、勝ちたいという気持ちが強いです。ドラマニに関しては逆の発想で、楽しみたいというのが一番上にあって。でもリフレクだけはどうしても勝ちたいので。相手の苦手曲を攻める…かなあ、と。そのつもりです。

1:4機種のうち最も力を入れたいのはズバリどれ?

H:(即答で)リフレクっすね。でも、ドラムも勝ちたいんですよね。楽しみたいというのは本音ですけど勝ちたいというのはもちろんあります。まあ、関西代表として出場しているので、ドラムに関しては知り合いが多いというのも大きいと思っています。

1:Jubeatに関しては?

H:エクセゲーと言われがちですが、本番でもエクセ祭になるかというとそれはないと思います。中にはトップクラスが10回やって1度もエクセが出ないくらいの曲もザラにありますから。きっと課題曲に関してはそういった選曲がされると思います。だから、皆が思っているよりも魅力ある大会になると思っています。

1:実際に知らない知らないプレイヤーからしてみると、トッププレイヤーならエクセが安定しているんじゃないかとか考えがちな所がもしかしたらある気がするのですが、決してそんな事はないと。

H:譜面の内容に関してはかなり難しくなってきています。もし仮にジャスト判定が3フレーム(60分の3秒)になったら、下手したらIIDXよりもスコアが取りづらくなるかもしれないくらいの譜面が存在しているので。だから、結構既存の判定でも面白い事にはなるはずだと思っています。

1:なるほど。見所は十二分に存在しているのがわかります。今日二人のエクストリームなプレイを見てもそう思います。これは見るべきだと。jubeatはプレイヤーの人口も多く注目度は高いと思いますが。

H:ギャラリーとしてはIIDXを見てるのが一番すげえ!ってなりますけどね(笑)自分がトップレベルに出来ないゲームというのもあるかもしれないですけど、発狂とか。いちばん人を見てて面白いなあ、と個人的には思います。

Y:凄く光っているのを見てると、見てるこっちが気持ちよくなりますからね(笑)露骨にグラフに出ているから、すげえってなる。(笑)

H:ある程度やっている人間だからこそそのヤバさがわかってしまうものがあります。

1:まあどの音ゲーも極まったら本当顔をしかめたくなる位やばいと思いますけどね。二人のポップンも正直顔が歪んだし。

H:リフレクは比較的シュールな構図になるかと思いますけどね笑

1:どういう風に見せるか、伝えるかというのは大事だよね。リフレクの場合は、手元の需要とかあるのだろうか…。

H:例えば、リフレクでBroken(最難関曲の1つ。)をフルコンボしたとして、ウォーってなる人少なそうな気がする(笑)

Y:俺は絶対なるけどね。

H:でもそれってやっている人だけじゃない?それは。知らない人から見たら凄いかどうかが伝えづらそう、リフレクは。少なくともBrokenのフルコンの難しさはリフレクをやっている人にしか伝わらないはず(笑)

1:jubeatは極まると動作に明らかな違いが出ると先程聞いた通りだと思いますがリフレクはもしかしたらわからないかもしれないと。落ちてくる(跳ね返り)はランダムなんですよね?

H:そうです、完全にランダムですね。うーむ、リフレクの見所というのは、もしかしたらやっている人にしか分からないかも、消極的かもしれないけど。IIDXとかは分からなくてもすげえって思える部分が多いと思いますが、リフレクは、正直どうなんだろう?かなりハードルが高いかもしれない。w

1:リフレクビートのトップ層のプレイを生で見たのは自分も今日のほしケチさんが初めてだったんだけど、やっぱり手つきは相当カオスな事になっていたのは確認できましたけどね。

H:でも、もし手元動画とか映らなかったら…シュールに終わる(笑)まあでも人口は多いので、できるだけ多くのユーザーを盛り上げられるように頑張りたいとは思っています。

1:そうですね。さっきのプレイを見ればきっと十分に盛り上がるかと思います!

1:そろそろ次の質問に。決勝が差し迫っておりますが、今まで音ゲーで一番苦しかったシーンを教えてもらえますか?

H:僕はドラムで、Rock to Infinityという曲のフルコンを狙っていた時ですね。曲が好きで、どうしてもフルコンしたくてしたくて、物凄い時間ぶっ続けでゲーセンに居たことがありましたね。それはもう詳細な時間は載せられないくらい(笑)結果的に繋ぐことができたんですけど、途中緊張して1ミスした時の絶望感が非常に苦しかったですね。

1:サイトの名前がEXTREMERSとなので、イッちゃてるという意味ではその粘着時間は非常にコンセプトに即していると個人的には思いますけどね(笑)

H:それ以外で言える範囲では、なんだろうな~。YS君のポップンIRに対する姿勢に関しても打ちひしがれたものがありましたね。4曲完全満点の話になっちゃうんですけど。自分の限界と相手のスタイルの徹底力の違いというか。見習わなくちゃいけないんだろうけど、コイツまでは出来ないな、と思ってしまったというか。

1:決定的にわからされてしまったと。

Y:でも今思うと俺自身あり得ない。何してんの俺?と思うほどに頭がイッちゃってましたね。あれは廃人の鏡というか。極まっていた。自分自身が振り返ってそう思っているし、第三者にはもっとそう思われているんだろうと。

H:やっぱり、上を見た時に、「勝てない」と絶望させられる時は総じて苦しいものですよね。もちろん負けたくないから頑張りはするんですけど。最終的には勝てなかったので。僕がポップンのIRで2位になった事があるんですけど、その時YSは6連続でIR1位を取っていて。その時3位の人とは大幅に差をつけて、かなりギリギリまで1位との差を縮めたんですけど。それでも結局YSに勝てなかったんですよね。

1:二人の凌ぎ合い、凄まじいですね。ちなみに二人に聞きたかった事で、名前の末尾に「Y」を付けていますが、いつからそういった一緒のマーク、YSさんが発信し始めた、「Y」を付けるというある種チームというものをやっているんですか?

H:僕がYSと知り合ったのは第一回トプランだったんですけど、その時話したのを僕だけ覚えていてYSは覚えていてくれなかった、最近知ったんですけど(笑)つけ始めたのは、いつだっけな。

Y:とりあえずチーム自体は、随分前からあって、最初はチーム全体で15~6人でした。はじめは全部地元の人間で。もうそれから10年近くが経ちますね。

1:もうそんなに経っているんですね、長い。

Y:時代が流れると、チームも変わってきますよね。在り方と言うか。

~~~『YSチーム』についての話でしばし盛り上がる~~~

1:いやはや。チームに関してはまたチームについてはじっくり特集として聞きたいです。

Y、H:そうですね。時間が足りない(笑)

1:さて、時間も押してきてしまったので、質問を進めたいと思います。トプランに際して、今現在意識しているプレイヤーというのは居ますか?

H:完全にDOLCEさんですね。

1:おおっ!?なるほど?

H:リフレクでも、、、取られたくないっすね、ハイ(笑)完全に周りは知らないかもしれないですけど、完全にリフレクの優勝候補としてはもうDOLCEさんが挙がりますので。ただ東北エリアには現状で全国2位の人が関東から出るので、エリア予選でぶつかり合います。でもそれでも、分からないですね正直。DOLCEさん本当に上手いんで。めちゃくちゃに。その東北で出場する子も完全にDOLCEさんを意識しているんですよ。

1:まさか多機種のトップからDOLCE君の名前が挙がるとは思っていなかった、そうなのか…

H:いやあ、完全に優勝候補っすね。

1:それは、多機種に渡ってトップレベルで活躍するマルチプレイヤーとしての競合も、DOLCEさんい意識が向いている要因として考えていいんでしょうか?

H:ありますね~それは(笑)それはIIDXではかなり尊敬していますけど、このゲーム(リフレク)では譲らない、という意気込みです。

1:多機種ランカーとしての意地も。

H:そうですね、それもあるかもしれません!

1:YSさんも色々幅が広いですが、どうでしょうか?

Y:まあ、隣にいるこの人でしょうね(笑)

H:(笑)

Y:やはり、同じオールラウンダーとして、同じチームとして。ね。

H:僕も、ポップンをやっている時は完全にYS意識でしたしね(笑)

1:そういう意味では二人は本当にいい間柄ですよね。

Y:モチベーションをお互い上げつつ、って感じですよね。

H:ポップンIRの時は俺モチベ下がってたけどなあ~。

Y:リフレクだって結局、稼動したての頃はうちらで1位2位をずーっと争っていたりしましたからね。

H:もう同じ点数で止まったりとか、一週間で1位と2位が10回位入れ替わったりとかもありましたよ俺ら。もはや因縁(笑)

1:完全に昨今の音ゲーの機種が稼動したら二人が最初牽引するような体系になっている感が(笑)jubeatとリフレクは。

H:jubeatは結構最初出遅れたんですけどね。始めたキッカケがYSのプレイで、bass2bassをやっているのを見て、この曲マジ熱い!ってことになってやらせてもらって。死にそうになったんですけど途中で変わってもらったりして。その出来事がキッカケになりましたね。

1:なるほど~。

1:今までに出た話と若干被るところがあるとは思いますが、プレイしている時に気をつけていることや自分としてのポリシー、上達のために心がけていることとかはありますか?多機種をバランスよく上達するには単機種よりも別の意識が必要だったりするのか、とか。

H:う~ん、上手くなるために心掛けていることは、あります。やっぱり上を目指すと、やっぱりどこか躓くと思うんですよ。絶対と言っていいほどに。でもやっぱり、目標を重ねて上手くなっているわけじゃないですか。その時には、自分の過去を振り返ってみる。昔はこんなに下手だったのに、今はこんなにも出来るようになっているんだ、上達しているな、っていうのを一回振り返ってみて、先をもう一度見てみると。

1:過去の自分に対して、褒めてあげるというか。

H:そうですね。まあ、やる気にもなれるし、昔はそういうことができなくて頑張って一歩壁を乗り越えたと。サクサク進んでいてもやっぱり躓いちゃうし。その時にモチベーションを下げないように頑張る方法ですね。

1:モチベーションの維持というのは本当に大事ですね。

H:初心に帰るのは、いいことです。

1:やり込んでいくうちに、いつしかつい直感的になってしまって、最初の頃どういう気持ちだったかとか、意外に忘れてしまいますよね。

H:そうですね、忘れてしまいますね。あとは、自分としてのポリシーは純粋に音ゲーを楽しむこと。楽しまないといけないと思います。まあ1つの曲に粘着する時など、ストイックになる時はまあありますけど、やっぱり楽しむことですね。

1:プレッシャーをかけ過ぎるとどうしても楽しめない瞬間は生まれてしまうのもありますね。

H:割り切りは大事だと思います。やる時はやる、楽しむ時は楽しむ。一人の時はストイックにやって、皆で遊ぶときは楽しむとか。

1:音ゲーを通してのコミュケーションを行う時間もそういったバランスを保つためにはとても大切ですね。

H:そうですね。やっぱりガッツリやりたいときはどうしても一人になりたい時もありますけど、皆で楽しむときはそういうスコア詰めはせずに、純粋にゲームをゲームとして楽しむ。割り切ることによりモチベ維持ができる。

Y:俺もほぼ、ほしケチが言ったことと一緒ですね。まあどっちかといったら楽しんでいる方なんですが、例えばスコアでも目標を設定してそれに到達することができれば達成感は味わうことができて、それ自体が楽しみの1つだとも思うし。まあそれは、人それぞれだと思うので、まずは自分に合った楽しみ方を見つける、ということが結局第一段階ですね。

昔は自分も完全にスコアとかを気にして、目標を達成させてというその事が自分の中では一番楽しかったと思っている感じだったんですけど、最近はまあ、友達と店内対戦するだけで十分楽しいと思えてますね。今はそういったエンジョイの仕方が一番になっています。

1:自分の姿勢とか、モチベーション維持の方法も、時代によって若干の変化はあると。歴が長ければその分、そういう事も発生してくるんですね。自分もすごく分かる話です。

Y:昔と比べて、一人でゲーセンに行くということがあまり無くなってきましたね。誰かに誘われないとあまり行かなくなったんですよ。一人で行ってもそんなにやらないです。実力維持程度で。

1:何かYSさんは現役のガチ勢、というよりかは一歩引いて全体を俯瞰するようなイメージ、ほしケチさんは今をときめくエネルギー勢というか。何かそういう印象があります。

H:そうですね、昔は完全にYSが引っ張っていた部分はありますからね。知名度的にも。

1:大きなチームを束ねていたという誰も音ゲーではやっていなかったことも、誰もやっていない事をやっていたという意味で価値のある行為だと思います。

1:参加している機種に関して、こんなものがあればいいなあとか、何か要望はありますか?

H:コンテンツを増やして欲しいですね。ポップンのネット対戦が出たときは物凄い衝撃でした。ああいう大きなコンテンツを追加投入してくれたらいいなあと思います。今までに無かったもの、ポップンのオジャマだって、色んな議論はありましたけど、ああいうのをもっと積極的に増やして欲しいです。失敗してもイベントなり何なりは保守と対極にあって欲しい。

Y:うーん、プレイヤーに向けてなってしまうかもしれませんが、1つだけにこだわらず色んなゲームをやって欲しいなというのはありますね。そういう意味では、今行われているLincle Link(多機種連動イベント)はいいと思います。そういうのをどんどんやって欲しい。新鮮な感じがする。

H:あれは良かったね、解禁条件は酷かったけど(笑)趣旨としては凄く良いと思います。条件とか緩和して欲しいですけどね。

1:では最後に。差し迫ったトプランに対して、意気込みやギャラリーへのメッセージをお願いします。

H:そうだな、とりあえず僕自身楽しむ時は楽しむという自分のスタイルなので、まあ見てくれている人が、やっているのが楽しそうだな、と思ってもらえるようにプレイ出来たら、僕の中では勝ち負けよりも嬉しいと思っています。だから、ストイックな時はストイックにやりますけど、音ゲーって、楽しそうだなと思ってもらえれば良いと思います。リフレクはガチでいきますけどね(笑)ドラムは楽しみます。

1:jubeatとポップンは?

H:全力を尽くしますとしか言い様がないですよ!(笑)

1:わかりました。ありがとうございます!

YSさんはどうでしょう、というのは野暮でしょうか。

Y:まあ、俺はもうこういうスタイルになってしまった以上は・・・・・w

一同:(笑)

Y:まあ、頑張ってくださいとしか言えないですね(笑)後は任せた!みたいな(笑)俺は俺で、凄くく色んな思い出も作れた事を経験しているので、さっき言ったように、各々自分なりの楽しみ方を見つけてもらって、音ゲーを楽しんでもらえれば、いいなっていう気持ちですね。また何かの形で大きな大会があれば、参加していこうとは思っています。

1:YSさんが出ることによって、単純に盛り上がるっていうのはかなりあると思います。

Y:実際、今回自分が二次予選落ちたことでもかなり盛り上がってましたからね(笑)

H:(笑)

1:Twitterでも凄いRTされていましたね、ニュースとして。

Y:良くも悪くもそれは今回で実感しましたね、だからやっぱりこれからも何らかの形で盛り上げていこうとは思います、参加だけでも、していかないとなとは思いましたね!(笑)

H:次回作も一緒に頑張ろう!(笑)

1:それでは、今回はありがとうございました。

Y、H:ありがとうございました。

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ここは 多くの[Extremer]のエネルギーが集約する場所――

音楽ゲームのコミュニティを俯瞰的に見るなかで、情熱とエネルギーにあふれる「エクストリームなプレイヤー(よく『ランカー』と呼ばれることがある)」は数多く存在する一方、その魅力は十分に発信されておらず、彼らの情報や動向が、広くギャラリー(観客)にはリーチしきれていない状況を、以前から課題として感じていた。

――話はファッションの文脈となるが、現在のような商業都市化する以前の原宿には、小規模ながらもデザインから販売までを少数のスタッフで手がけるファッションブランドが、マンションの一室を拠点に活動していた。そのマンションメーカーが多数入居した建物で「原宿セントラルアパート」という、一種の「強烈な個」が集合した建物が存在した。多くのクリエイターが入居し、この場所に事務所を構えることが、当時の文化人のステータスであると認知されるほどであった。

何か新しい形で音楽ゲームのコミュニティを昇華できないかと構想するにあたり、WEB上における一つのプラットフォームで手軽に集約された仕組みを考えていたところ上述の文脈からインスパイアされた私は、
強いエネルギーを持つプレイヤーたちが、まるで一つのマンションに入居しているかのように集い、それぞれが自分の部屋から自由に発信できる――そんな場所にするべきではないかと考えるようになった。

「強烈(エクストリーム)な個」の集合体として、複数のタブがサイト内にまるで固有の居住空間のように存在するカオスな状況。
個々の発信が最初は小さなものであっても、それらを集合体として束ね、プラットフォーム化することでより大きく強いエネルギーへと転化したい。

関心を持つギャラリーは、そのサイトにアクセスするだけでハイレベルな技術や多様な発信に触れられる。
そこに入居する者は、紛れもない「エクストリームなプレイヤー」=【Extremer】
であり、そして複数の【Extremer】のエネルギーがせめぎ合う場所
それが【extremers.jp】である。

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